Back Number 感色バックナンバー

Vol.4
2013年12月発行

  • 用紙:サテン金藤 菊判Y目93.5Kg
  • スクリーン線数:FM175線
  • 印刷機:油性菊全5色機

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自然体と演出、イメージと現実の間で。
そのモチーフの「本当の色」に着目

皆様よりいただく感想から、徐々に感色の制作意図が伝わり出したことを励みにしつつ、「感色」vol.4は生命力にあふれた力強い印象をもつ「黄赤(橙)」をテーマとしました。果物のオレンジ以外に今回使用するモチーフを検討したところ、赤いイメージだけれどオレンジ色の金魚、黄色いイメージだけれど黄赤の卵の黄身、実際に目にしたことがあるのはもっと薄い色の夕焼けなど、被写体の選定についてはさまざまな意見が飛び交いました。これまでの赤や青ではそれほど悩むことがなかった、イメージと見え方のギャップ、演出とは何かを改めて認識する号になりました。

表紙 刷り色:プロセス4色+特色オレンジ+マットニス+グロスニス

  1. オレンジの切り口をイメージしたパターンを作成し、ベースがベタ、パターン部を90%にした特色オレンジ1色をCMYKと同時に印刷
  2. 作成したパターンのネガ・ポジを毛抜きでグロスニスとマットニスで印刷することで、果肉の瑞々しさと綿状のアルベド及びコブクロの皮をマットで表現した
  • CMYK版+特色オレンジ
  • マットニス版
  • グロスニス版

金魚 刷り色:プロセス4色+特色オレンジ+パールニス

  1. プロセスインキのM・Yの濁りを抑えるため、オレンジ部の純色MとYの網%を下げてCMYK版を印刷
  2. 画像のオレンジ部を抽出し蛍光オレンジ版を作成してCMYKの上に加えて印刷することにより、プロセスインキでは無理な金魚本来の色を再現した
  3. バックの水部分に艶ニスにパールインキとシアンインキを少し混ぜ印刷することにより、幻想的な雰囲気を醸し出した
  • 完成イメージ
  • CMYK画像
  • オレンジ版
  • 青パール版