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Vol.13
金色の夢
2017年2月発行

  • 用紙:ジェントルロック 四六判T目175Kg、
    サテン金藤 菊判Y目93.5Kg
  • スクリーン線数:AM175線
  • 印刷機:LE-UV菊全4色機印刷機
  • 特殊加工:金箔
  • 綴じ針金色:金メッキ

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あらゆる「金」を、一冊に展開
新たな金色表現の発見にもつながった

Vol.10「銀」と対を成す色として、「金」に取り掛かりました。金をテーマにした物語としてアラビアンナイトを思わせる画像と文章で構成。表紙では、箔押し加工ではつぶれてしまう可能性がある細さの線をあえて使用し、きらびやかで繊細なデザインを実現しました。下に銀刷りをしてその上から別色を重ねることで金に見せる手法や、光沢のある金と鈍く光るアンティークな金の違いを出す、金でないけれど金を想起させるものなどの表現を展開しました。

表紙カバー 用紙:ジェントルロック 四六判T目175Kg
刷色:プロセス4/4  特殊加工:金箔

  1. 表面のベースにUV印刷プロセスインキで金の近似色 C:30,M:35,Y:70,K:0を印刷
  2. 表面ベースに対して金箔を押す
    正面から見ると同系色だが角度を変えてみると金箔部が表情を変える
  3. 裏面に金の近似色C:36,M:47,Y:82,K:0をピークに印刷。表紙の金インキ刷との対比を狙う
  • 仕上がり(表面)
  • 表面:CMYK版
  • 表面:金箔版
  • 裏面:CMYK版

表紙 用紙:サテン金藤 菊判Y目93.5Kg
刷色:金1°+金1°+スミ1°

  1. 金2色刷だけでは文字を判読できないので金の下地にBk60%の文字を印刷(金は不透明インキだが完全には不透明にはならない)
  2. Bk版の上に金ベタを印刷
  3. 柄のある金2版目を印刷
    金を重ね刷りすることにより金のみでどこまで表現できるかを試みた
  • 仕上がり
  • Bk版
  • 金1版目
  • 金2版目

仮面 刷色:銀+プロセス4色
スクリーン線数:AM133L

  1. 仮面を金の近似色に調整後CMYKを印刷
  2. マットニスとグロスニスの対比で金部分を浮き上がらせる
  3. 金属インキを使用せず、マットとグロスの対比でどこまで金らしさを表現できるか試みた
  • CMYK版
  • マットニス版
  • グロスニス版

廊下 刷色:銀+プロセス4色

  1. 地面と柱、ドーム以外を銀ベタで印刷
  2. CMYK画像を銀の上に乗せて印刷
  3. 金インキで金を表現するとかなり不自然な仕上がりとなったため、替わりに銀インキをベースに引くことによって厳かな雰囲気を醸し出した
  • 銀版
  • CMYK版