表紙
用紙:タント V-52 四六判Y目100kg
刷色:白インキ
赤い用紙に白いインキで印刷しました。白インキは通常のプロセスインキで刷るように1回の転写では白くはならず、3回は重ねないと白く発色しません。
さらに、デザインにご覧のような極細の模様があると、同じ位置に重ねて刷る場合には微妙な調整が必要となり、印刷技術が求められます。
- 白インキ版
- 用紙色
視覚にはじまり、触覚、そして味覚、嗅覚、聴覚に至るまで
製品や素材の魅力が人々の五感に伝わるような、リアルな印刷表現。
企画デザインから製版、印刷に至るまでのすべての工程において
印刷物としての魅力を最大限に引き出すために
最もふさわしい表現手法を考え、ブランド価値を高める印刷物を完成させる。
それが、写真化学の印刷価値創造プロジェクト「感色」です。
Back Number 感色バックナンバー
創刊当初の「感色」のコンセプトに回帰し、1色のテーマカラーを取り上げ、掲載する画像ごとの「再現性」に純粋に向き合うものづくりを行いました。
そして出来上がった第18号のテーマカラーは、創刊号と同様の「赤」。
印刷表現の手法としては、インキやニスのバリエーションのみのシンプルな印刷でどこまで被写体となる素材を再現できるかを追求しました。
また表紙については色紙に印刷を行う場合のサンプルとしての側面も持たせ、赤くビビッドな色紙に、白インキの重ね刷りを行なっています。
赤い用紙に白いインキで印刷しました。白インキは通常のプロセスインキで刷るように1回の転写では白くはならず、3回は重ねないと白く発色しません。
さらに、デザインにご覧のような極細の模様があると、同じ位置に重ねて刷る場合には微妙な調整が必要となり、印刷技術が求められます。
元の画像では、空に奥行き感がなく、雲の隆起が少なく、さざ波もはっきりしていません。
プロセスインキだけで印刷すると空の表情が乏しくなってしまうため、プロセスインキで表現できない色域を特色で補いました。今回はオレンジインキの特色を使用しました。
元の画像では、表面に彫り込まれた模様の立体感が物足りません。そこで、少しイメージをずらして厚みのある調子画像を作成し、色目補正した画像に対して合成加工を施し、模様が浮き出るようにしました。また質感についてはグロスニスとマットニスを使用することで、リアルな光沢を出しました。