Back Number 感色バックナンバー

Vol.19
2021年4月発行

  • 用紙:
  • タント V-55 四六判 Y目 100kg
  • サテン金藤 菊判Y目93.5kg
  • スクリーン線数:AM175線
  • 印刷機:
  • 表紙 LE-UV菊全4色機印刷機
  • 本文 油性菊全5色機

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鮮やか、瑞々しい、おいしそう。
自然でありながら
「本物よりも少しきれいな橙」。

18号に引き続き、今号も創刊当初の「感色」のコンセプトに回帰し1色のテーマカラーを取り上げました。第19号のテーマカラーは「橙」。橙色は赤色と黄色の中間色で、親しみや喜び、元気といったポジティブな印象を受ける色です。写真化学の持つ画像レタッチ技術とオフセット印刷機のみで可能な印刷手法を組み合わせ、素材の自然な再現や、印刷ならではの物質感のある表現にこだわりました。
今回の第19号は、超光沢ニスや鮮やかさをアップさせる特色のオレンジなどのインクを使用し、自然でありながら「本物よりも少しきれいな橙」を目指しました。

表紙 用紙:V-55 四六判 Y目 100kg
刷色:特色オレンジ+銀+スミ

橙色の色紙(タント V-55)の上に、橙色の特色インキを印刷してオレンジの表皮を思わせる質感をパターンにしています。その上からさらに同じ橙色の特色インキをグラデーションで濃淡をほのかに出し、最後に全体にニスを乗せることで色のボリュームをアップさせています(ただし、識別のできるほどの濃淡の効果は課題として残りました)。
銀インキ部分は下地にスミの平網を引き、銀を2回重ね刷りすることで、銀インキのみで印刷するよりも鮮やかに、輝度を高く見せることができます。
表面がつるつるしたコート系の用紙に比べると色が沈んだように見えがちなファンシーペーパーですが、これらの工夫を行うことで“印象の強い印刷”に仕上がります。

  • 用紙色
  • 特色オレンジ①
  • 特色オレンジ②
  • ニス版
  • スミ版
  • 特色銀版

表紙の紙について 刷色:プロセス4+特色オレンジ

18号に引き続き19号も表紙は『タント』を採用。タントの由来はイタリア語のtanto(たくさん)から。2019年11月に新色50色が加わり、全200色ものカラーラインナップがあるファインペーパーです。微妙な色に加え、さりげないエンボス質感が魅力的なタントはパッケージ用紙としてもおすすめです。

五大 刷色:プロセス4+特色オレンジ

元の画像では重厚感があるものの、全体に暗く、ライトアップされている感じが弱く見えます。
そこで、五重塔のシャドー部のC 版とM版の濃度を落とし明るくしました。
更に幻想的な雰囲気を演出するため、特色のオレンジ版を追加。またオレンジを使用するにあたり、K(ブラック)版も諧調を補うよう手を加え、五重塔が浮かび上がるよう背景を濃紺に補正しました。

  • CMYKのみ
  • CMYK+特色オレンジ