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感色 Vol.22 青 表紙

Vol.22
2022年5月発行

  • 用紙:
  • NBファイバー 空 四六判 160kg
  • サテン金藤 菊判Y目93.5kg
  • 刷版:AMスクリーン231線
  • 印刷機:
  • 表紙 プリントオンデマンド
  • 本文 油性菊全5色機

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透明感と深さを感じる色「青」
爽やかさ、シャープさを印刷で表現

感色vol.22のテーマカラー「青」は、水や空の色などの自然とケミカルな人工物のように相反するものを感じさせる、とても広い幅を持つ色です。今号の感色では、宝石の硬質感、デニムの風合い、水のきらめきと透明感の表現などにも挑みました。また、特色とニスを使ったオンデマンド印刷による表紙デザインと効果も見どころです。

表紙 用紙:NBファイバー 空 四六版160kg
刷色:プリントオンデマンド(POD)CMYK+白+光沢ニス

今号の表紙は感色初のPOD印刷によるものです。
PODとは「プリントオンデマンド(Print on Demand)の略で、必要に応じた数だけ印刷することができるという意味です。刷版を作成せずに印刷可能な、多品種小ロット短納期に特化した印刷機です。表紙だけでなく本紙にも対応し、品質レベルも概ねオフセット印刷に引けをとりません。
また、CMYKと同時に、白・光沢ニス・蛍光イエロー・蛍光ピンク・金・銀のうち一つの特色を印刷できることから、付加価値の高いアイテムへの活用が手軽にできます。今回は青という色から波をイメージして抽象化したデザインを、5色目に白を、さらにその上から光沢ニスを重ねるという方法で表現してみました。

①CMYK+白で5色を印刷
②①で刷り上がった上から光沢ニスを印刷

白インクは、これまでのオフセット印刷ではしっかりした発色をさせるためには3回は重ね刷りが必要でしたが、今回のPOD機では1回の印刷で比較的濃度を出すことができています。
また、POD機は5色を1ストップで印刷できますが、2回目の印刷では若干のズレが生じるため、影響が少ないデザインにしています。

  • 用紙NBファイバー 用紙NBファイバー ほのかな光沢と平滑性のある表面
  • 印刷①CMYK 印刷①CMYK+白
  • 印刷②光沢ニス 印刷②光沢ニス
  • 光沢ニスは2回刷りでのズレに備え、端はやや内側でデザイン。ドットも目立ちにくい。 光沢ニスは2回刷りでのズレに備え、端はやや内側でデザイン。
    ドットも目立ちにくい。

刷色:CMYK

天井奥のドームを暗くすることにより、奥行き感の演出を狙いました。製版のデータ上でマスク版を作成することで、範囲を限定して色調整ができます。

  • 元画像 元画像
  • マスクの作成:黒い部分は色調整ができない。光の差し込む小さい窓や手前などは明るさを維持する。 マスクの作成:黒い部分は色調整ができない。
    光の差し込む小さい窓や手前などは明るさを維持する。
  • 調整後 調整後